主の御名を賛美します。
ちょうど昨年の今頃、「100日後に死ぬワニ」という漫画が話題になりました。擬人化された動物たちの世界を舞台に、ラーメン食べたり、バイトをしたり、恋をしたりする普通の青年ワニがあっけなく亡くなるまでの100日間を描いた4コマ漫画です。読者は主人公がやがて死ぬということに切なさを覚えつつ、そのとても普通の毎日に同伴していきます。
「神はすべてを時に適って麗しく造り、永遠を人の心に与えた。だが、神の行った業を人は初めから終わりまで見極めることはできない」旧約聖書の賢者は賛美とも嘆きとも受け取れる表現で、神さまから与えられた限りある命の麗しさを詠います。限りある命だからこそわたしたちは永遠を思い、その永遠に抱かれて生きることを望みます。永遠とは神さまそのものです。
2月17日より教会暦は受難節に入ります。わたしたちは「40日後に死ぬイエスさま」の毎日に同伴していきます。限りのある歩みの中に永遠を証しされた十字架への道を、切なさを偲び堪えつつ、共に歩んでいきましょう。
(斎藤成二)